妊娠中のおなか

その一定の濃度というのが、妊娠した時と同様の女性ホルモンの濃度なのです。

女性ホルモンの分泌を指令しているのは脳の視床下部なのですが、視床下部は「女性ホルモンの濃度が妊娠している時と同様だから、女性ホルモンの濃度を変化させなくても良い」と判断します。

その結果、ピルを飲んでいる間は排卵が起こらないレベルでのければいけないピルを飲み忘れてしまうと、血液中の女性ホルモンの濃度は低下してしまいます。

視床下部は「女性ホルモンの濃度が低下したから排卵を起こさなければいけない」と判断してしまいますので、排卵が起こって妊娠してしまう可能性が出てしまいます。

これらのことからわかるように、避妊効果があるのはピルを服用している間だけになるのです。

ピルは、実は避妊の為だけに利用されているものではありません。不妊の人にも利用されています。現代の女性は十代の前半から生理が始まります。

昔に比べると女性一人当たりの子供の数が減っていますので、卵巣や子宮は毎月一度の整理を何度となく繰り返すこととなります。昔よりも卵巣や子宮が酷使され続けている状態だともいえるのです。

それが原因で不妊になってしまっている女性も少なくありません。そこで活躍するのがピルです。ピルを服用すると排卵がストップしますので、その間は卵巣や子宮を休ませることができます。

さらに生理不順の人の生理周期を整える効果もありますので、排卵日がわかりやすくなり、妊活を行いやすくします。

子宮内膜症や子宮体がんといった不妊の原因になる病気の抑制や、受精卵が着床しても子宮内膜が剥がれやすい黄体機能不全の人の症状を改善するといった効果も期待できますので、不妊治療にも用いられています。

ピルを服用することは、不妊の原因になるというわけではなく、逆に妊娠しやすい身体を作る効果が期待できるのです。

「今はまだ子どもはいらないけれど、将来的に生活が安定したら、子どもが欲しい」という人は、安心してピルを服用してください。